いつもなら、寝る前におやすみと一言だけでもメールを送ってくるのに、夕べはあれっきり何も音沙汰がないままだった。
いくら実家の家族と羽を伸ばしているにしても、布団の中から一言メールを送信するくらい、なんてことないはずだ。
こみ上げる不安はとどまることを知らず、容赦なく環を襲い続ける。
「これ、おみやげ。ありきたりだけど」
有名店のシウマイを差し出した和輝の笑顔は、いつもと変わらない大好きな表情だ。
自分もできるだけ普段通りにしていよう。
そう意識して、頬の辺りに力を込めて持ち上げた。
「わざわざありがとう。楽しかった?
久しぶりで、ご両親も喜んでたでしょう」
「まあな」
その優しい眼差しを――先週末は自分の知らない誰かに降り注いだのだろうか……。


