シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~

 王子様と私の結婚式は(おごそ)かに、そしてその後のパレードは、国民の祝福のなかで華々(はなばな)しく行われた。

 何年も前、夢中(むちゅう)になって紙吹雪(かみふぶき)をまいた時みたいに、今度は私が馬車(ばしゃ)に乗って紙や花吹雪(はなふぶき)の中をパレードするなんて、不思議な気分だ。

 でも、幸せだった。とてもとても幸せだった。

 沿道(えんどう)途中(とちゅう)、どこかで見たような一団が、ヒューヒュー言いながら手を()っているのに気が付いた。

 《混沌(こんとん)の森》の男達だ。帽子(ぼうし)目深(まぶか)にかぶって顔が見えないようにしているのは、ペローオオカミね。

 ありがとう、みんな。
 名有りも名無しも、全ての人に(さいわ)いあれ!