シンデレラのねらい通り、(かた)のピンを外して(たけ)を長くしたドレスは、私にぴったりのサイズだった。

 そしてガラスの(くつ)も、これまた(おどろ)くほど私の足にちょうど良いサイズだった。

 あれほどシンデレラの足のサイズに作るのが(むずか)しかったガラスの(くつ)が、(ため)()きもしていないのに、私の足にはこんなにピッタリだなんて、(おどろ)きしかない。

「やっぱりお姉様がシンデレラになる運命(うんめい)だったんじゃない?これって」と、シンデレラ言うと、王子様が大きくうなずいた。

 私のドレスと交換(こうかん)したシンデレラが、めだたないようにお父様とお母さんの後ろに回った。

 私の代わりにジャボットの役を(えん)じてくれている。

 そして私はシンデレラの青いドレスを着て、ガラスの(くつ)を履き、王子様に手を取られて舞踏会(ぶとうかい)会場である大広間にもどってきた。




 その瞬間(しゅんかん)、私がシンデレラ(・・・・・)となった。