シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~

「……つまり君は、思わずシンデレラをうらやんで、ねたんで、意地悪してしまうくらい、(ぼく)のことが好きだったんだね?」

 そっと頬を赤らめた王子様は、何だかうれしそうだ。

 …………え――っ、そう来る?

 あまりにポジティブな王子様マインドは、これまた私の想像(そうぞう)をはるかに超えてきた。

 そこに、私にハグされていたシンデレラが、逆に私を抱き締め返してきた。

「私の方こそ、ごめんなさい! お姉様」

 シンデレラは泣いていた。初めて見る、シンデレラの涙。

「なぜ、泣くの?」

「だって、私の方こそ卑怯者(ひきょうもの)なんだもの!」

 そう言うと、わーっと泣き出してしまったのだった。