シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~

「それで、その提案にあなたは何て答えたのですか?」

 混乱(こんらん)している私とちがって、冷静(れいせい)な王子様が話の続きをうながす。(落ち着いた態度(たいど)素敵(すてき)

「そう、何といっても前代未聞(ぜんだいみもん)だからな。仮にも物語の主人公が他の話に移ろうというのだから……。それで条件(じょうけん)を二つ出した。一つ目は『船酔(ふなよ)いをしないこと』。物語上のこととは言え、実際船に乗りこむことになるのだから、船酔(ふなよ)いして弱っていたとしても、介抱(かいほう)してやれるだけの余裕(よゆう)はない。自分で自分の始末(しまつ)をきちんとできないと話にならない」

「それで、(ため)しに船に乗せてもらったんだけど、全然船酔(ふなよ)いする気配(けはい)はなかったわ!これで一つめの条件(じょうけん)はクリア!」