シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~

「え?どうしたの?大丈夫?」
 
「……大丈夫じゃ、ないです……」

 王子様は私の肩をささえ、()き起こそうとしながら「そういえば」と呟いた。
 
「あの時も、君はそんなかっこうしていたよね」

「それって、城門(じょうもん)の前で、私がころんだ時……ですよね……?」
 
「うん」
 
 やっぱり――――!