シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~

 ……ことがある……というか…………
 このさい白状(はくじょう)してしまおう。
 
 《混沌(こんとん)の森》の行きや帰りにお城に来ることは日課(にっか)でした。来てました。ひんぱんに。ほぼ毎日。

 とはいえ、目当ての王子様を見かける、なんてことは、まずなかった。
 
 私自身通りすがりのフリをして、門からはなれたところを一往復(いちおうふく)するだけで帰ってきてしまうから、まああたり前だ。
 
 それでも一度だけ、たった一度だけ王子様を見るチャンスがあった。