シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~

 シンデレラの一世一代の場面で、シンデレラの為に作られたドレス。

 考えてみたら、この物語自体がシンデレラのためのお話なのだ。

 あの王子様でさえ、シンデレラが幸せになる為のしかけのようなものだ。

 私なんかがシンデレラと自分を比べて、イジイジウジウジしていたなんて、何て滑稽(こっけい)なんだろう。


「シンプルなデザインだから、私じゃなくても似合(にあ)うと思うんだけどねー」

「あなたが一番似合(にあ)うと思うわ」

 苦笑しながら返した。

 シンデレラはちょっと自分の見た目に無頓着(むとんちゃく)なところがある。

 だから平気で体に(きず)を作りかねないおてんばをしようとしては、みんなに止められていた。