2人が何を話していたのかは聞いてない。 とにかく私は、存在を消したくて荷物を運び続けた。 何個目かを運び出したところ、大樹が私の荷物を抱えて外に出てきた。 「あ…ありがとう、疲れてるのに、後は私たちでするよ?」 「…良いよ、俺も手伝うよ、外も暗いし2人じゃ危ないでしょ。」 「……ごめんね。」 「何で謝んの…」 久々に見た大樹は元気がないように見えた。 少し痩せた気もする。 それか、私がそう思いたいだけなのかも。 私が居なくなって“寂しい“って。