私たちは荷物を車に運び始めた。 「結構捨てたつもりだったんだけどなあ。」 リビングにまとめてある段ボールの山を見て気が遠くなる。 「まあ、麻由たち5、6年くらい同棲してたんでしょ?こんなもんじゃない?」 「んー、時間間に合うかなー。」 まだ夕方の5時なのに冬だからか、外は暗くなり始めている。 そろそろ大樹が帰ってきてしまうと思っていた時、、 嫌な予感というのはよく当たる。 ダンボールも持ち上げたと同時にガチャっとドアが開く音がした。 私と絵里佳は顔を見合わせる。