一夏夕涼み


家に帰ると母の愛子が朝ご飯を作っていた、その間に大志はシャワーを浴び制服に着替える。

食卓にはご飯と生卵、だし巻き、味噌汁漬物といった和食が並んでいる、散歩をした後なので少し腹が鳴る、大志はいつも愛子が作る料理を楽しみにしているのだ。

そして大志は満足げに食事を済ませ玄関へ向かう、

「行ってらっしゃい」

優しくそう言われ家を出た。

学校までは10分の徒歩と30分バスに揺られて向かう、バスまでは1人だがバスに乗ると、直樹が隣の座席を開けて大志を待っていた。

昨日のテレビの話や学校のことに付いて話すのだ、直樹とは幼い頃からの付き合いで特に仲が良い、あっという間にバスは学校の前まで着いた、そして校門で1人の女子生徒が大志に近寄る。