僕は柚木凜空。夏風高校に通う高校3年生。
「おはよ」
「あら、今日は早いのね」
「まぁ」
午前6時。外からオレンジ色の光が差し込んでいる。
今日は9月1日ー始業式だ。
「行ってきます」
トーストを食べて支度をする。
「おはよ!凜空」
朝一番に会うのはこいつ、
七瀬夏音。
僕が好きな相手でもある。
「…おはよ」
恋心を自覚したのは最近だ。
夏祭りに行った時に気づいた。
そこからずっとどうしても意識してしまう。
この時は思いもよらなかったんだ、
この恋が人生最後の恋になることを。
「今日、一緒に帰らない?部活無いし」
嬉しかった。夏音からこんなことを言って貰えるなんて。
でも、
「ごめん、今日用事あるんだ」
「そっか」
悲しそうに俯く夏音。
「明日ならいいよ」
そう言ってみる。嬉しそうに目を輝かせる夏音。
この笑顔を守りたいと思った。
用事というのは通院の事だ。
元々心臓病を患っているため月に一回こうやって検診しているのだ。
こんな他愛も無い話をできるのも今年で最後と言うのもなんだか寂しい。
こんな生活が続けばいいのにと思ってしまう。
「おはよう。凜空、夏音」
「おっはよー!」
「おはよう!二人とも!」
そうこうしているうちに夏音の親友の如月美桜と僕の親友の山口優翔と会った。
この4人で大体行動するほど仲の良いメンバーだ。
美桜は学年で一番美人と言われるほど人気だし、優翔もファンクラブがあるほど人気だ。
「今日、体育あるよ。優翔」
「よっしゃー!」
「優翔ってほんと、体育好きだよねぇ」
「そしてうるさい…」
「うるさいは余計だっての!」
優翔は元気すぎてついていけないことがある。
でも友達思いの優しい友達だ。
「夏休みが恋しいよぅ」
「学校来ただけでも偉いよ、優翔」
ぽんぽんと優翔の頭を撫でる美桜。
ほんのりと赤く染まる優翔の顔。
「なぁ凜空、明日家行ってもいい?」
「別にいいけど、また荒らしていくなよ」
「荒らさねぇよ」
「じゃあ美桜ちゃん、私たちは女子会しようか」
女子は女子で集まるらしい。
「いいね」
僕は帰る約束をした事を忘れられたことが悲しかった。
言えるはずがない。
…一緒に帰ろうだなんて。
「おはよ」
「あら、今日は早いのね」
「まぁ」
午前6時。外からオレンジ色の光が差し込んでいる。
今日は9月1日ー始業式だ。
「行ってきます」
トーストを食べて支度をする。
「おはよ!凜空」
朝一番に会うのはこいつ、
七瀬夏音。
僕が好きな相手でもある。
「…おはよ」
恋心を自覚したのは最近だ。
夏祭りに行った時に気づいた。
そこからずっとどうしても意識してしまう。
この時は思いもよらなかったんだ、
この恋が人生最後の恋になることを。
「今日、一緒に帰らない?部活無いし」
嬉しかった。夏音からこんなことを言って貰えるなんて。
でも、
「ごめん、今日用事あるんだ」
「そっか」
悲しそうに俯く夏音。
「明日ならいいよ」
そう言ってみる。嬉しそうに目を輝かせる夏音。
この笑顔を守りたいと思った。
用事というのは通院の事だ。
元々心臓病を患っているため月に一回こうやって検診しているのだ。
こんな他愛も無い話をできるのも今年で最後と言うのもなんだか寂しい。
こんな生活が続けばいいのにと思ってしまう。
「おはよう。凜空、夏音」
「おっはよー!」
「おはよう!二人とも!」
そうこうしているうちに夏音の親友の如月美桜と僕の親友の山口優翔と会った。
この4人で大体行動するほど仲の良いメンバーだ。
美桜は学年で一番美人と言われるほど人気だし、優翔もファンクラブがあるほど人気だ。
「今日、体育あるよ。優翔」
「よっしゃー!」
「優翔ってほんと、体育好きだよねぇ」
「そしてうるさい…」
「うるさいは余計だっての!」
優翔は元気すぎてついていけないことがある。
でも友達思いの優しい友達だ。
「夏休みが恋しいよぅ」
「学校来ただけでも偉いよ、優翔」
ぽんぽんと優翔の頭を撫でる美桜。
ほんのりと赤く染まる優翔の顔。
「なぁ凜空、明日家行ってもいい?」
「別にいいけど、また荒らしていくなよ」
「荒らさねぇよ」
「じゃあ美桜ちゃん、私たちは女子会しようか」
女子は女子で集まるらしい。
「いいね」
僕は帰る約束をした事を忘れられたことが悲しかった。
言えるはずがない。
…一緒に帰ろうだなんて。
