ずっと君が好きだった~やっぱり好き!忘れなれない!諦められない!

「香那、久しぶり」
大人になった佑輝君がいる。

「社長、時間が有りません」
綺麗な女の人が佑輝君の事を社長と呼んでいる。
「急いでください」
何だかにらまれているような。
「また後で、連絡する」
女の人に急かされて佑輝君は出て行った。

「香那ちゃん、驚くよね、佑輝が社長なんて。」
高校生だった佑輝君が大人になって社長になっていた。

「初めまして
田代税理士事務所、田代由美子と申します。
来月から私がお伺いする事になりました
よろしくお願いします」
えっ、来月からなんて聞いてないし。
「香那ちゃん、そうなの?」
いや、まだ決まったわけではないのに。
佑さんに説明しようとしたら、
「追々ですが、訪問は私が」
自信満々に言うからなんとも言えない。

資料をもらって、チェックするところなんかを説明して、後はちょっといつものように…、
「佑さん、初めましてのお食事会なんて如何ですか
これから先、仲良くして頂きたいですし」
6年間、私が言えなかったことを1時間足らずでもう言っている。

佑さんのおやつも今月で終わりかも知れない。