ずっと君が好きだった~やっぱり好き!忘れなれない!諦められない!

まだお店の灯りは付いている。

近くまで行ったとき誰かが出てきた。
「またあなたなの」
明らかに嫌そうな秘書さんだ。
「今夜もあなたのせいで予定はすべてキャンセル。
私達は今まで公私ともに一緒に頑張ってきたのに…、
まったくどんな約束をしていたか判んないけど、これ以上引っかき回さないで」

公私ともに…、か。
勘違いなんてしてませんよ。
「はぁ~」、
私だって今の状況についていけてないんだから。

帰っていく秘書さんを見てたら、
「来たならさっさと入ってこいよ
店の中までため息が聞こえてきたぞ」
そこには社長って呼ばれてても、昔と変わらない佑輝君が立っていた。

「さっきまで父さんが居たんだけど…、
田代税理士事務所の人と食事に行くって言ってて、香那とじゃないって言ってたけどどういうこと」
なんか怒ってる?
『それは誘われてないから』って言えない。

「俺、向こうに行くとき言ったよね」
何か言ってたなぁ。
でも勘違いしないもんね。
「はい、お土産
向こうで初めてもらった賞金で買ったんだ」
佑輝君の手には小さな四角い箱があった。
「俺と付き合ってください
香那は絶対に俺と付き合うって信じてたから
ほんとは左手の薬指に嵌めたいんだけど、もう少し気持ちがこっちに向くまで待つことにする
あまり待てないけどね」

そこには私の知らない佑輝君がいた。