え？

どういうこと？

怪我？

もうバスケができなくなる？

「葉、聡太、どういうことだよ？」

「優大…」

「葉は足を痛めてる、このまま無理したらバスケが続けられなくなるくらいの。だからフルで試合には出せないけどベンチ入りでピンチヒッターとして試合に出して欲しいって俺がコーチに頼んだんだ。」

浅丘君は葉ちゃんを見ながら言った。

「葉、足怪我してるの？」

ほのちゃんが尋ねると葉ちゃんは今までの葉ちゃんからは見たことのない、厳しい目つきで浅丘君をにらんだ。

「別に、大したことないから…！」

葉ちゃんは浅丘君の腕を掴む。

「なあ、聡太、お願いだから！俺、みんなと最後までバスケしてたいんだよ、これが最後でもいいんだよ！優大と、聡太と、バスケしたいんだ！お願い！」

さっきまで鋭かった目は潤んでいて、今にも泣いてしまいそうな葉ちゃん。

だけど浅丘君の顔は変わらない。

「俺はこれを最後になんてしない。葉とはこれからもずっと一緒にバスケしたいから。」