今りっちゃんを出すわけにはいかない！

あたしは急いで下に降りた。

りっちゃんはまだソファで放心している。

それを横目に玄関に走る。

あ、インターホン見るの忘れちゃった！

まあいいや。

ドアを開けてそこに立ってた人物を見てあたしは思わず自分の目を疑った。

「お父さん…と、浅丘君！？」

まずお父さんがなんでいるのかってことにも驚きなのに、浅丘君との組み合わせでよりびっくり！

「ただいま、愛！」

お父さんの声を聞きつけてりっちゃんも玄関に出てくる。

「おう！律、元気してたか？優たちはいないのか？」

いやいやいや！

お父さん！

それ以前に突っ込みたいところがたくさんあるよ！

「とりあえず上がろうか、ほら、君も。」

お父さんが後ろに申し訳なさそうなそんな顔で立っていた浅丘君を促す。

「お、お邪魔します…」

おずおずとお父さんの後について浅丘君が頭を下げる。