そして二時間後。

「すばらしかったわ!!!原画の美しさ!生原稿の尊さ!言葉にならないくらいすばらしかった!」

珍しく興奮状態のミカリン。

だけどそれは納得。

ほんっとうにすごかった!

あたしはそこまで漫画に詳しいわけじゃないけど、生の原稿はすごく丁寧で細かくて、印刷される前のなんていうのかな?人の作業の繊細さがすごく滲み出てて…

カラー原画なんて本当に美しくて。

ミカリン情報によるとこの漫画家さんは最近デジタル化してる漫画家が多い中でまだ手書きカラーをしてるんだって!

「ふっふっふっ…まだこれだけじゃないんすよ、ジャーン!」

相楽君が取り出した、新たなチケット。

「さ、サイン会!?花瀬舞美先生の!?」

ミカリンが目を見開く。

「今日のチケット、それで入手困難だったんすけど、俺、絶対相沢さん行きたいだろうなって思って頑張りましたよ!」

目をキラキラさせてミカリンはそのチケットを見つめる。