今日は本当はあたしたち在校生は入学式で演奏する吹奏楽部と挨拶がある生徒会役員以外は午後から始業式なんだけど、ある事情により、今に至る。
それは遡ること一週間前。
春休みの宿題に追われていたあたしはどうやったって解けそうにない数学をリビングで一ノ瀬家のオアシスことこの春から大学一年生になる優兄に教えてもらっていた。
「なあなあ、玲兄、これの3巻は?」
「今俺が読んでる。」
「ええ〜早く!」
「うるさい。」
あたしがわざわざ玲に気を遣ってリビングで勉強することにしたのに、なぜかソファに寝転んで漫画を読みふける玲と直君。
「そういえば直、入学式8日だよな?お兄ちゃんちゃーんとスーツクリーニングに出したからな!」
洗濯物をたたみながらニコニコして言うのはこの家の長男、兄妹の成長を何よりも楽しみにしているこの春から就活生、大学三年生りっちゃんこと一ノ瀬律。
「楽しみだなあ、朝にみんなで写真撮って、父さんと紀穂さんに送って…」
それは遡ること一週間前。
春休みの宿題に追われていたあたしはどうやったって解けそうにない数学をリビングで一ノ瀬家のオアシスことこの春から大学一年生になる優兄に教えてもらっていた。
「なあなあ、玲兄、これの3巻は?」
「今俺が読んでる。」
「ええ〜早く!」
「うるさい。」
あたしがわざわざ玲に気を遣ってリビングで勉強することにしたのに、なぜかソファに寝転んで漫画を読みふける玲と直君。
「そういえば直、入学式8日だよな?お兄ちゃんちゃーんとスーツクリーニングに出したからな!」
洗濯物をたたみながらニコニコして言うのはこの家の長男、兄妹の成長を何よりも楽しみにしているこの春から就活生、大学三年生りっちゃんこと一ノ瀬律。
「楽しみだなあ、朝にみんなで写真撮って、父さんと紀穂さんに送って…」



