「誰？」

「いいから！」

葉ちゃん、本当にごめんね…

こんな奴と仲良くしてくれてる葉ちゃんって、すごいよ！

尊敬するよ！

「…もしもし、電話？…カバンの中。」

おい！

テンションの差！

「うん、とりあえず駅にいるから。それでいいでしょ。もう切るよ、バイバイ。」

わずか通話時間30秒。

あたしに返された時にはすでに電話は切られていた。

葉ちゃん…

ごめんね…

「なんで愛のに葉がかけてくるの？」

「玲が出ないからでしょ！携帯なんだから携帯しときなさいよ！」

「…なにそれ、ギャグ？つまんな。」

どこがギャグなの！

ムカつくやつだな！

「はい、返す。」

もう！まったく…

この愛想のなさでこの先大学でやっていけるの？

今までは玲、恵まれ過ぎてたんだよ。

自分から行かなくてもいつも周りに友達が来てくれたんだから。

こんなことがいつまでも当たり前だと思ったら大間違いだからね！