気にする浅丘君をなんとかリビングに押しやるとあたしは仏壇の前に正座した。

暁君、唯ちゃん、あたし、ちゃんと伝えるね。

二人のこと、知ってもらいたいから。

だから見守っててね。


「ありがとう。」

マグカップにお茶を入れてコタツで向かい合う。

なにから話そう。

なにから話せばいい?

落ち着いて、ちゃんと話せるよ。

「浅丘君のお父さんとお母さんってどんな方?」

これはずっと聞いてみたかった質問。

「えっと…普通だと思うよ。大学時代の同級生同士で結婚してる。父さんは天然?って言うのかな、いつも笑ってて穏やかな感じかな。母さんは意外と毒舌で見た目はポワポワしてるけど裏では家のボス的な?」

それだけで伝わってくる。

浅丘君の家族は仲がとてもいいこと、お父さんとお母さんもすごく仲良しで、浅丘君のことを大切に育ててきたんだってこと。

「浅丘君は家族のこと、どう思う?」