これむしろお店で売ってるのよりおいしい!

中に入ってるチョコチップが良いアクセントで、しかも溶けてないからカリカリしたまんまで…

「すごくおいしい!」

「そう、なら良かった!」

これは渡したら喜ばれるよ…!

「愛は?浅丘君にあげるんでしょ?」

「うん!」

だけど今更不安になってきた。

全部話すって決めたけど、重すぎないかな。

嫌われない?あたし。

午前中だけ配布物を受け取ったり、卒業式のことを話したりして学校は終わり。

後数回しかない登校日を残していよいよこの時がやってきた。

「愛、帰れる?」

数週間ぶりの生浅丘君だ!

相変わらずキラキラしてるなぁ…

ん?

その手に持っているのはもしや!?

「あっ!こ、これは…下駄箱と机に入ってて…相手もわからないから…嫌だったらすぐ家に置いてくるから!」

あたしの視線に気づいて慌てて否定する浅丘君。

捨てる!とかじゃなくて家に置いてくるからってところが浅丘君らしい。