妄想をしているとチャイムが鳴り、急いで次の教室へ。

三年生になってからセンター数学組や二次試験数学組など細かく分けられるため移動教室が増えて大変。

「じゃあまた後でね。」

ふう…

あ、いけない。

思わず溜め息ついちゃった。

だけどこの数学の時間だけが唯一ミカリンと離れる時間なんだもん。

ミカリンは知識豊富で話してていろんなことを教えてくれる。

新しいことを知れるのも、ワクワクするような噂が聞けるのも楽しい。

だけど、マシンガンみたいに話してあたしの話はほぼ聞いてくれないから少し疲れちゃうのが本音。

トイレやお昼だってずっとベッタリ一緒にいるから未だに新しい友達だってなかなか作れないし…

「愛ちゃん、ここ座りなよ！」

「う、うん！」

えっと、確か…一年生の時同じクラスだったみのりん！

「二年ぶり同じクラスだね！」

「うん！愛ちゃんって相沢さんと仲良かったんだね、知らなかった！」