まさかお返しをもらえるなんて思ってもみなかった。

「開けていい?」

「だめ、あとであけて。」

はーい、わかりました!

けどあたし、玲にちゃんとしたプレゼントあげた方がいいんじゃない?

そうだ!

今お小遣いあんまりないから、合格祝いと兼ねて来月渡そう!


教室に入ると今日はいつものピリッとした空気から一転、少しだけみんなの顔は楽しそう。

それはバレンタインデーのおかげなのか、数少なくなってきた登校日を楽しもうって気持ちの人が多いのか。

「愛、おはよう。今日はみんな浮かれてるわね。」

「バレンタインデーだからね!ミカリンは誰かにあげるの?」

まあ、ミカリン今は恋愛なんてしてる暇ないって言ってたもんね…

「…愛、これ…食べてくれない?」

へっ!?

ミカリンが持っているのはかわいいピンク色のリボンがかけられたどうみてもチョコレート。

「み、ミカリン!あたし…」

「…好きな人に、あげようと思ってるの。愛は料理得意でしょ?感想聞かせてほしい。」