それから何日かおきくらいにあたしの目の前に皓さんは現れるようになった。

だいたい話すのは放課後の図書館で勉強したあと、公園で。

「愛ちゃんは志望校決めてるの?」

「はい、まあ…」

「へえ、そっか。」

なんだか皓さんって子供みたいな大人。

不思議だ。

「俺はね、暁は小学校の先生にぴったりだって思ってたんだけどまさか朔が先生になってるとはねー…あいついい先生?」

「人気です、わかりやすいし、優しいし…」

あの後からもポツポツと暁ちゃんや神崎先生、そして皓さんの母親の奈々さんのことを聞いた。

「俺ってたぶんピーターパンシンドロームなのかな。有給伸びないかなー…」

そんなことをのんびりと呟く皓さん。

相変わらずなに考えてるのかわかんない。

最初はあたしのこと、許さないっていってたのに。

「皓さん今はどこに泊まってるんですか?」

「ん〜?ヒミツ。」

なんだそれ!