頭の中で考えながら午後の授業に突入。

「おい、一ノ瀬、当たってんぞ!」

ボーッとしすぎて隣の席になった久住君からシャーペンで腕をチクチク刺されても気づかない始末。

やっと勉強に専念するって決めたくせに、本当に集中力がないんだから。

あたしはなにかできるの?

ううん、何もできない…

だけど玲は本音じゃないってこと、はるひちゃんも本音じゃないってことはわかるよ。

はるひちゃんは本当は玲とずっと一緒にいたいって思ってるはずだよね。

玲だって同じだ。

玲にはるひちゃんは必要だ。

おせっかいなのかもしれないけど、あたしは二人に別れて欲しくない!

その日の夜、ここ数日珍しいことに机に向かっている玲さんに恐る恐る話しかけてみる。

「玲、あの、」

「なに、今忙しいんだけど。」

顔、怖い!

きっとはるひちゃんとのこと、よっぽどショックだったんだよね!?

そうだよね!?

「はる…」

「は?」