家族の異変を感じたのは、私が学校から帰った時。
いつも、優しい母が「おかえり」と出迎えてくれていた。
なのにそれが、今日は無かった。
それどころか、母の姿が見当たらない。
この時私は、ただ買い物に行っているだけだと信じて、母の帰宅を待った。
しかし、その日に母の姿が現れることは無かった。
次の日、私は慌てて外へ出て、ご近所さんを巡った。
「私のお母さん、知りませんか?」
必死に必死に、何ヶ所も近所を巡った。
が、母を目撃した人はおらず。
私は仕方なく、家の中で待っていた。
その日の夕方、結局家には私、一人。
取り残された私は、涙が枯れ果てるまで、泣き続けた。

