「あっれー、夜磨、ここにいたのか〜」

…聞き覚えの声だと思ったら。

「あれ?お前…」

そう声をあげたのは…。

「誰だっけ?」

――也磨斗だった。


…って、私は聞き逃してないんだからっ!!

「也磨斗…会って早々それは酷くない?」

「あれ〜、聞いたことある声…ってあーーーっ!」

…思い出した?


「美香かっ!」


…いや、誰だよっ!!

痺れを切らした夜磨がため息混じりで「優愛だよ」と言ってくれた。

「あー、優愛か…って優愛ちゃん!?」

…そんなにびっくりしなくてもっ!


「お前っ、あの後大丈夫だったのかよ!?」

「あ、うん、無事に暮らしてるから安心して」

「そーっか」

ふぅ、嵐が過ぎ去った。

ふふっ、騒がしいのは今でも変わりないんだね。

「そういえば優愛ちゃんさ、すごく大人っぽくなったよね」

そういったのは也磨斗。そしてその後に続いて夜磨も「確かに」と賛同していた。

そ、そうかな?4年じゃほぼ違い分からないんじゃ…?

「そういうふたりも大人っぽくなったよね」