箱にまみれるってどういう状況だよ、って思っただろう?
でも、他に表現のしようがないんだよ。
本当に、箱にまみれてる。
バケツくらいの大きさの箱をいくつもいくつも、自分の周りに置いて。
何やら、その箱を組み立て、カッターで切り込みを入れている。
学院長が工作してる。
…。
あぁ成程、分かった。
「とうとうボケたんだな。大丈夫。老人ホームには入れてやるから」
「ちょっ!ボケてないよ!失礼な!」
「大丈夫大丈夫。いつでも入れるように、目星はつけてあるんだ」
「そんな目星つけないで!入らないから!まだ現役で頑張ります!」
「だったら、それは何をやってるんだよ」
百歩譲って、それが『禁忌の黒魔導書』の捜査に繋がるのなら、俺が悪かったよ。
でも、もしそうでないなら。
「いや、私ね、考えたんだよ」
シルナは、体育座りで俺に向き直った。
何故体育座り?
「イーニシュフェルトって、各階に目安箱、置いてあるでしょ?」
「あ?あぁ…」
目安箱って、ご存知だろうか。
人々の意見を、お上に伝える為の匿名ご意見ボックスみたいなもの。
例えば、シルナが授業中に雑談ばっかして、いい加減うざいなぁと思ったら。
意見書に「学院長の雑談がウザいです」と書いて投書すれば、それが俺やイレースに伝わり。
俺とイレースの二人で、シルナを締め上げ、授業中の雑談癖を改善出来る。
そんな仕組みだ。
イーニシュフェルト魔導学院にも、この目安箱の制度がある。
各階の廊下に、目安箱を設置してある。
学年を問わず、匿名で投書出来るようになっている。
二週間に一回くらいは中身をチェックして、どんな意見が来てるか確認しているが…。
その目安箱が、どうかしたのか?
「全然使われてないと思わない?」
「は…?」
「だってほら、見てよ!」
シルナは、目安箱に投書された意見書を数枚、俺に見せてきた。
「これ、この二ヶ月で目安箱に入ってた意見書」
「はぁ…」
「少なくない!?」
少ないか?
「良いことじゃないか。不満がないってことだろ」
毎週目安箱が溢れ返らんばかりに一杯だったら、そっちの方が大問題だろ。
不満だらけってことじゃん。
その目安箱がスカスカってことは、生徒達に特に現状不満はないんだろう。
少なくとも、俺達に直接意見しなければ我慢ならないほどの不満はない。
良いことだ。
しかし。
シルナは、目安箱に不満の意見書が入ってないことが不満らしく。
「私はね、イーニシュフェルト魔導学院をもっともっと良くしたいの!改善出来ることは全て改善したい!分かる?」
「なら、まず全校集会や授業中の雑談やめたら?」
「きっと皆は、不満がない訳じゃないんだよ。少々のことは『まぁ良いや』で我慢してるんだ」
おい。人の話無視するな。
「まぁ…。全く何一つ不満がない訳じゃないだろうけど…」
何も問題ない。全てに満足しています!って生徒は、少数派だろう。
そんな生徒がもしいるのなら、教師としては嬉しいが…。
多分、そんな生徒、ほとんどいない。
皆、何かしら不満はあるのだ。
些細なことでも。
わざわざ目安箱に書いて投書するほどではないってだけで。
「でしょ?だから私は、そんな小さな不満の一つ一つを知り、そして改善案を見つけたい!」
「…」
「そこで、今後一ヶ月、『目安箱推進月間』を行おうと思うんだ!」
…なぁ。
めちゃくちゃ張り切ってるところ、悪いんだけどさ。
…禁書の捜査は?
でも、他に表現のしようがないんだよ。
本当に、箱にまみれてる。
バケツくらいの大きさの箱をいくつもいくつも、自分の周りに置いて。
何やら、その箱を組み立て、カッターで切り込みを入れている。
学院長が工作してる。
…。
あぁ成程、分かった。
「とうとうボケたんだな。大丈夫。老人ホームには入れてやるから」
「ちょっ!ボケてないよ!失礼な!」
「大丈夫大丈夫。いつでも入れるように、目星はつけてあるんだ」
「そんな目星つけないで!入らないから!まだ現役で頑張ります!」
「だったら、それは何をやってるんだよ」
百歩譲って、それが『禁忌の黒魔導書』の捜査に繋がるのなら、俺が悪かったよ。
でも、もしそうでないなら。
「いや、私ね、考えたんだよ」
シルナは、体育座りで俺に向き直った。
何故体育座り?
「イーニシュフェルトって、各階に目安箱、置いてあるでしょ?」
「あ?あぁ…」
目安箱って、ご存知だろうか。
人々の意見を、お上に伝える為の匿名ご意見ボックスみたいなもの。
例えば、シルナが授業中に雑談ばっかして、いい加減うざいなぁと思ったら。
意見書に「学院長の雑談がウザいです」と書いて投書すれば、それが俺やイレースに伝わり。
俺とイレースの二人で、シルナを締め上げ、授業中の雑談癖を改善出来る。
そんな仕組みだ。
イーニシュフェルト魔導学院にも、この目安箱の制度がある。
各階の廊下に、目安箱を設置してある。
学年を問わず、匿名で投書出来るようになっている。
二週間に一回くらいは中身をチェックして、どんな意見が来てるか確認しているが…。
その目安箱が、どうかしたのか?
「全然使われてないと思わない?」
「は…?」
「だってほら、見てよ!」
シルナは、目安箱に投書された意見書を数枚、俺に見せてきた。
「これ、この二ヶ月で目安箱に入ってた意見書」
「はぁ…」
「少なくない!?」
少ないか?
「良いことじゃないか。不満がないってことだろ」
毎週目安箱が溢れ返らんばかりに一杯だったら、そっちの方が大問題だろ。
不満だらけってことじゃん。
その目安箱がスカスカってことは、生徒達に特に現状不満はないんだろう。
少なくとも、俺達に直接意見しなければ我慢ならないほどの不満はない。
良いことだ。
しかし。
シルナは、目安箱に不満の意見書が入ってないことが不満らしく。
「私はね、イーニシュフェルト魔導学院をもっともっと良くしたいの!改善出来ることは全て改善したい!分かる?」
「なら、まず全校集会や授業中の雑談やめたら?」
「きっと皆は、不満がない訳じゃないんだよ。少々のことは『まぁ良いや』で我慢してるんだ」
おい。人の話無視するな。
「まぁ…。全く何一つ不満がない訳じゃないだろうけど…」
何も問題ない。全てに満足しています!って生徒は、少数派だろう。
そんな生徒がもしいるのなら、教師としては嬉しいが…。
多分、そんな生徒、ほとんどいない。
皆、何かしら不満はあるのだ。
些細なことでも。
わざわざ目安箱に書いて投書するほどではないってだけで。
「でしょ?だから私は、そんな小さな不満の一つ一つを知り、そして改善案を見つけたい!」
「…」
「そこで、今後一ヶ月、『目安箱推進月間』を行おうと思うんだ!」
…なぁ。
めちゃくちゃ張り切ってるところ、悪いんだけどさ。
…禁書の捜査は?


