起床時間前に起きた令月は、ゴザの上に座っていた。
そこまではまぁ良い。
で、座って何してるのかというと。
「…」
美しい姿勢で座禅を組み、瞑想していた。
あいつは朝から、何の修行をしてるんだろう。
日課?日課なのか?
ルームメイトがぎょっとしてない辺り、多分日課なんだろう。
すると。
時計の針が午前六時半を差し、起床時間を告げる柔らかいクラシック音楽が、学生寮内に鳴り響いた。
「うーん…」
その音に、令月のルームメイトはベッドの中でもぞもぞとして、伸びをしたりなんかしていたが。
令月はと言うと。
起床時間が来たと同時に、カッ、と目を開き。
一瞬で座禅の姿勢を解いたかと思うと、床に敷いていたゴザを、寸分の隙間もなくまるめ、壁に立て掛け。
着ていた甚平(←冷静に考えればこれもおかしい)を、一瞬で脱いだかと思うと。
何処の曲芸師かと思うほどの早着替えで、イーニシュフェルト魔導学院の制服に着替え。
甚平を綺麗に折り畳んで、ゴザの横に置き。
髪を束ね、机の上に置いていた学生鞄を掴み。
「黒月令月、起床準備良し!」
と、叫んだ。
ここまで、所要時間およそ一分未満。
…お前は、何処の軍隊から来たんだ?
ちなみにその間、ルームメイトはようやくベッドの上に起き上がり、ごしごしと目を擦っていた。
「…うーん…。令月君、今日も早起きだね…おはよう…」
「うん、おはよう」
ルームメイトも、もう慣れてるようだ。
挨拶はちゃんとしてるようで何より。
なんだか、令月だけ住んでる世界が違うようだ。
そこまではまぁ良い。
で、座って何してるのかというと。
「…」
美しい姿勢で座禅を組み、瞑想していた。
あいつは朝から、何の修行をしてるんだろう。
日課?日課なのか?
ルームメイトがぎょっとしてない辺り、多分日課なんだろう。
すると。
時計の針が午前六時半を差し、起床時間を告げる柔らかいクラシック音楽が、学生寮内に鳴り響いた。
「うーん…」
その音に、令月のルームメイトはベッドの中でもぞもぞとして、伸びをしたりなんかしていたが。
令月はと言うと。
起床時間が来たと同時に、カッ、と目を開き。
一瞬で座禅の姿勢を解いたかと思うと、床に敷いていたゴザを、寸分の隙間もなくまるめ、壁に立て掛け。
着ていた甚平(←冷静に考えればこれもおかしい)を、一瞬で脱いだかと思うと。
何処の曲芸師かと思うほどの早着替えで、イーニシュフェルト魔導学院の制服に着替え。
甚平を綺麗に折り畳んで、ゴザの横に置き。
髪を束ね、机の上に置いていた学生鞄を掴み。
「黒月令月、起床準備良し!」
と、叫んだ。
ここまで、所要時間およそ一分未満。
…お前は、何処の軍隊から来たんだ?
ちなみにその間、ルームメイトはようやくベッドの上に起き上がり、ごしごしと目を擦っていた。
「…うーん…。令月君、今日も早起きだね…おはよう…」
「うん、おはよう」
ルームメイトも、もう慣れてるようだ。
挨拶はちゃんとしてるようで何より。
なんだか、令月だけ住んでる世界が違うようだ。


