神殺しのクロノスタシス2

まず真っ先に向かったのは、屋上だ。

先程の爆発音(?)の正体を確かめなくては。

屋上に続く階段を駆け上がり、勢いよく扉を開ける。

そこには、大きく擂り鉢状に穿たれた弾痕…、

…ではなく。

「おとうしゃま、いまの、いまのもっかいやって~!どっか~んって」

「よしよし、任せろアイナ。おっ、来たぞ」

「!?」

視線を下に向けると、校庭から屋上目掛けて、魔導砲を装填し、まさに今撃ち込まんとしていた。

あんなものに狙われたら、校舎は木端微塵だ。

「に、にげ…!」

咄嗟に飛び出そうとした僕だったが。

その必要はなかった。

「せいやぁぁぁぁっ!」

巨大な魔導砲を、先程おとうしゃまとか呼ばれてた青年が、どでかい大剣で、真っ二つに切り裂いた。

どっか~ん、とはこのこと。

さっきの震動の正体が分かった。

「わ~!おとうしゃますご~い!」

「ふふふ。そうだろう、そうだろう」

よしよし、と幼い少女(多分この人の娘)の頭を撫でる、何やら満足そうな青年。

…この人、全身が筋肉で出来てるんじゃないだろうか。

同じ人間とは思えない。

と、思っていると。

「ふぇぇぇん、うぇぇぇん」

赤ん坊の泣き声が聞こえた。

何でこんなところに赤ん坊が、と思って振り向くと。

「あら、よしよし、大丈夫ですよ」

揺り椅子に座って、おくるみに包んだ赤ん坊をあやす母親。

「ちょっとアトラスさん。もう少し静かに守ってください。レグルスがびっくりするじゃないですか」

「ぐぬっ…。す、すまん」

「全くもう。よしよし、良い子ですねレグルス」

赤ん坊を宥めながら優しくあやす、アルデン人の女性。

…一連の会話を聞くに。

ここにいる四人の男女は、家族…と思って良いのだろうか?