神殺しのクロノスタシス2

で、ここまでも充分大変だったが。

その後も大変だった。





「うぇぇぇぇん、羽久~っ」

何故か、一向に泣き止む気配のないシルナ・エインリーが。

今度は俺にしがみついて、わんわん泣いていた。

…いつまで泣いてんの?こいつ。

「しかし、王室御用達だけあって、なかなか美味しかったですね。ご馳走様です」

来客用の、シルナ秘蔵のお菓子を、いつの間にか食べ尽くしているナジュ・アンブローシア。

これでまた泣かれるんだろうなぁ。

そして。

「全く、これだからモンスターペアレントというのは…」

と、悪態をつくイレース・クローリア。

いや、見ていた俺達としては、両方強力なモンスター同士の争いだったけど。

「イレースさん、羽久さんがイレースさんのこと、モンスターティーチャーって言ってますよ」

おい馬鹿ナジュ。告げ口するな。

「誰がモンスターティーチャーですって…?」

こちらをキッ、と睨む鬼教官。

怖っ。

「お、思ってない。思ってないから」

「あ、羽久さん嘘ついてる」

「ナジュはもう黙ってろ!菓子を口に詰め込むぞ!」

「あ、そうだ私のお菓子!」

えぐえぐ泣いていたシルナは、がばっと起き上がって、持ってきたはずの秘蔵のお菓子を確かめた。

が、テーブルの上に残っているのは、食べ散らかしたお菓子の残骸だけ。

犯人は、勿論ナジュである。

「わ…私の秘蔵のお菓子がぁぁぁ…」

と、言ってまたべそべそ泣き出すシルナ。

ナジュお前本当、本当後で殴るからな。

一度泣き出したシルナを宥めるのは、誰の仕事だと思ってんだ。畜生。