「30%割引…ですか?」
「えぇ。それが、新聞部部長のベルカさんのご実家が、結構大きな温泉宿を経営しているそうで」
へぇ、そうだったのか。
温泉宿の娘が、何故新聞部に。
いや、関係ないけど。
「パンフレットももらいましたよ。ほら」
ナジュは、ベルカの実家が経営しているという、温泉宿のパンフレットを見せてくれた。
マジか。パンフレットまで出してるの?
観光客用じゃん。
「へぇ…。紅葉見ながら温泉入れるのか…」
露天風呂から見える風景が、でかでかとパンフに掲載されていた。
成程。これは綺麗だ。
「我々の遠足は日帰りですよ。泊まり客じゃなくても貸切出来るんですか?」
そういえば。
さすがに、一泊して帰るほどの予算はないぞ。
それもう遠足じゃなくて、旅行だ。
「だからこそですよ。泊まりの観光客が来るのは夕方以降だから、昼間の間は格安で、お風呂だけ入れるようにしてあるそうです」
あぁ、成程。
メインは泊まり客だけど、昼間の間は宿は閑散としている。
だから、その暇な時間に合わせて、温泉だけ入って帰れるようにしてる、と。
経営戦略だな。
「なかなか良いですね…。30%割引は大きいです」
大蔵省、熟考中。
ここで困るのがシルナである。
「ちょっと待って、イレースちゃん。早まらないで!」
何をだよ。
「スイーツバイキングだよ?スイーツバイキング。皆好きでしょ?」
「皆が好きとは限らないだろ…」
そりゃ、お前と女の子達は喜ぶかもしれないけど。
男子生徒の中には、甘いものが好きでない者もいるだろう。
まぁその点は、露天風呂でも一緒なのだが。
「しかも10%引きだよ?スイーツ食べ放題で10%だよ?」
必死のアピールを試みるシルナ。
「ですが、所詮10%でしょう?温泉の方は30%。ざっと試算してみましたが、経費としては、温泉の方が少し安いです」
へぇ、そうなんだ。
イレース、計算早いな。
シルナの形勢が不利になってきた。
しかし、シルナは諦めない。
「そう、ほら…。あっ!その温泉!」
何かを閃いたようだ。
シルナは、我が意を得たりという風に、大袈裟に言った。
「この温泉宿、王都じゃないよ。隣の市…」
交通費の差で、何とかスイーツバイキングに誘導しようとするシルナだが。
しかし、ナジュの方が一枚上手だった。
「あ、20名以上の団体客は、無料送迎バス出してくれるそうです」
「決まりですね」
大蔵省、即決。
シルナ、敗北。
「…うぅ…スイーツバイキング…」
残念だったな、シルナ。
挑んだ相手が悪かった。
で、もう一度改めて言っとくけど。
遠足って、お前が楽しむ為にあるんじゃなくて、生徒の為にあるものだからな。
「えぇ。それが、新聞部部長のベルカさんのご実家が、結構大きな温泉宿を経営しているそうで」
へぇ、そうだったのか。
温泉宿の娘が、何故新聞部に。
いや、関係ないけど。
「パンフレットももらいましたよ。ほら」
ナジュは、ベルカの実家が経営しているという、温泉宿のパンフレットを見せてくれた。
マジか。パンフレットまで出してるの?
観光客用じゃん。
「へぇ…。紅葉見ながら温泉入れるのか…」
露天風呂から見える風景が、でかでかとパンフに掲載されていた。
成程。これは綺麗だ。
「我々の遠足は日帰りですよ。泊まり客じゃなくても貸切出来るんですか?」
そういえば。
さすがに、一泊して帰るほどの予算はないぞ。
それもう遠足じゃなくて、旅行だ。
「だからこそですよ。泊まりの観光客が来るのは夕方以降だから、昼間の間は格安で、お風呂だけ入れるようにしてあるそうです」
あぁ、成程。
メインは泊まり客だけど、昼間の間は宿は閑散としている。
だから、その暇な時間に合わせて、温泉だけ入って帰れるようにしてる、と。
経営戦略だな。
「なかなか良いですね…。30%割引は大きいです」
大蔵省、熟考中。
ここで困るのがシルナである。
「ちょっと待って、イレースちゃん。早まらないで!」
何をだよ。
「スイーツバイキングだよ?スイーツバイキング。皆好きでしょ?」
「皆が好きとは限らないだろ…」
そりゃ、お前と女の子達は喜ぶかもしれないけど。
男子生徒の中には、甘いものが好きでない者もいるだろう。
まぁその点は、露天風呂でも一緒なのだが。
「しかも10%引きだよ?スイーツ食べ放題で10%だよ?」
必死のアピールを試みるシルナ。
「ですが、所詮10%でしょう?温泉の方は30%。ざっと試算してみましたが、経費としては、温泉の方が少し安いです」
へぇ、そうなんだ。
イレース、計算早いな。
シルナの形勢が不利になってきた。
しかし、シルナは諦めない。
「そう、ほら…。あっ!その温泉!」
何かを閃いたようだ。
シルナは、我が意を得たりという風に、大袈裟に言った。
「この温泉宿、王都じゃないよ。隣の市…」
交通費の差で、何とかスイーツバイキングに誘導しようとするシルナだが。
しかし、ナジュの方が一枚上手だった。
「あ、20名以上の団体客は、無料送迎バス出してくれるそうです」
「決まりですね」
大蔵省、即決。
シルナ、敗北。
「…うぅ…スイーツバイキング…」
残念だったな、シルナ。
挑んだ相手が悪かった。
で、もう一度改めて言っとくけど。
遠足って、お前が楽しむ為にあるんじゃなくて、生徒の為にあるものだからな。


