神殺しのクロノスタシス2

しかし、遠足か…。

秋に遠足と言えば…。

「やっぱり紅葉狩りですかね。紅葉綺麗ですし」

と、イレース。

素晴らしく健全。

「えー?紅葉なんて、葉っぱが赤いだけじゃないですか」

「では、ナジュさんは何をご所望で?」

「秋と言えばワイン解禁でしょう」

ずっこけるかと思った。

何を言い出すかと思ったら。

「生徒は未成年です」

「あ?あーそうでしたっけ。まぁ良いじゃないですか、少しくらい。青春の一杯を友人達と酌み交わすって、なんか青春っぽくて」

確かに青春っぽくて、憧れはするけども。

「未成年の生徒に、酒を飲ませる訳にいきません」

我が校の大蔵省は優秀だ。

イレース、お前絶対酒には飲まれないタイプだな。

「羽久さんはどうですか?」

「あ?うーん…。そうだな…」

俺は別に、紅葉狩りでも芋掘りでも、何でも良いのだが…。

だって遠足なんて、生徒が楽しむものであって、教師の娯楽じゃないからな。

そこのところ、うちの学院長は分かってないみたいだが。

「去年は、コスモスフェスタに行ったし、その前は紅葉狩り…」

「別に、秋にこだわらなくても良いんじゃないですか?」

まぁ、そうだな。

「じゃあ動物園とか」

「あぁ良いんじゃないんですか。一年生なんてまだガキだし。動物園くらいで喜びますよきっと」

ナジュお前。

本当は何処でも良いんだろ。

「動物園…?まぁ、それなら王都セレーナの中にありますし、交通費もそれほど…。あとは入場料と…。団体割引も効くでしょうし…」

お、大蔵省が重い腰を上げたぞ。

確かにああいう施設って、個人で行くより、団体で行った方が、割引が効くこと多いよな。

頭の中で、そろばんを弾いた結果。

大蔵省の判断は、

「許可します」

おぉ、凄い許可が出たぞ。

良かったな今年の一年生。

「えー…。動物園じゃ美味しいものない…」

シルナが何か言ってるが、それはまぁ聞こえないことにしておこう。

何度も言うけどな。

遠足って、お前が秋のスイーツを楽しみに行く場所じゃなくて。

生徒の息抜きの為に行くものだから。

分かってるか?いや分かってないな多分。

自分の娯楽にカウントしちゃってるんだもん。

もうシルナは放っといて、議論を進めよう。