すると、そこに。
「入りますよ、学院長」
シルナ部屋リフォームの匠、イレースが部屋に入ってきた。
良いタイミングだ。
シルナは、早速イレースに食って掛かろうとした。
「イレースちゃん!私がいない間に、なんて酷いことを!長年溜めてたお菓子の、」
「それより学院長先生、『カタストロフィ』の構成員を倒したそうですね」
「え?あ、うん…。倒してきたけど…」
「そうですか。お疲れ様でした」
「あ…ありがとう…?」
怒ろうとしてたはずなのに、なんか労われちゃって、怒るタイミングを逃したらしいシルナ。
「それはそれとして」
イレースは、ドサッ、と持ってきた書類の束を、綺麗になったばかりのデスクの上に置いた。
すげー厚さ。豆腐みてぇ。
「あなたが不在の間、溜まっていた仕事です」
「…」
やはり、イレースに慈悲はない。
「最低でも、今週いっぱいに終わらせてくださいね。それでは」
「えっ、あっ、イレースちゃ、お菓子、あの、えっ?仕事?」
言いたいことがあり過ぎて、あわあわしているシルナをよそに。
イレースは、やるべきことはやったとばかりに、すたすたと去っていった。
…さすが、緊急時の学院長代理。貫禄が違うな。
で、取り残されたシルナ。
「…ナジュ君」
「はい?」
「君、そこに…学院長の椅子に座ってるんだから、これ君がやっ、」
「さーて!僕もそろそろ授業なんで、行ってきますねー」
「ナジュくぅぅぅぅぅん!」
ナジュにも慈悲はなかった。
まぁ、あいつは昔からそういう奴だ。
で、取り残されたのは俺とシルナ。
「…羽久」
「…何だよ」
「羽久だけは、私を見捨てないよね…?」
「…」
学院長、涙目。
…はぁ。
俺にも慈悲はないと言ってやりたいところだが、色々ゴタゴタして、まだ傷心中だろうし。
ちょっとは甘やかしてやるか。
「仕事は手伝えないけど」
「酷い!」
「話を最後まで聞け」
大体学院長の判が要る仕事を、一教師である俺が手伝える訳ないだろ。
そんな仕事なら、イレースがとっくにやってる。
そうじゃなくて。
「シルナの、お気に入りのケーキ屋のマカロン」
「!」
「と、チョコレートだっけ?」
「!!」
「買ってきてやるから、仕事頑張れ」
「…羽久ぇ…」
シルナ、感激の涙。
はいはい、良かったね。
その仕事の山が終わったら、ちゃんと糖分摂取させてやるよ。
「入りますよ、学院長」
シルナ部屋リフォームの匠、イレースが部屋に入ってきた。
良いタイミングだ。
シルナは、早速イレースに食って掛かろうとした。
「イレースちゃん!私がいない間に、なんて酷いことを!長年溜めてたお菓子の、」
「それより学院長先生、『カタストロフィ』の構成員を倒したそうですね」
「え?あ、うん…。倒してきたけど…」
「そうですか。お疲れ様でした」
「あ…ありがとう…?」
怒ろうとしてたはずなのに、なんか労われちゃって、怒るタイミングを逃したらしいシルナ。
「それはそれとして」
イレースは、ドサッ、と持ってきた書類の束を、綺麗になったばかりのデスクの上に置いた。
すげー厚さ。豆腐みてぇ。
「あなたが不在の間、溜まっていた仕事です」
「…」
やはり、イレースに慈悲はない。
「最低でも、今週いっぱいに終わらせてくださいね。それでは」
「えっ、あっ、イレースちゃ、お菓子、あの、えっ?仕事?」
言いたいことがあり過ぎて、あわあわしているシルナをよそに。
イレースは、やるべきことはやったとばかりに、すたすたと去っていった。
…さすが、緊急時の学院長代理。貫禄が違うな。
で、取り残されたシルナ。
「…ナジュ君」
「はい?」
「君、そこに…学院長の椅子に座ってるんだから、これ君がやっ、」
「さーて!僕もそろそろ授業なんで、行ってきますねー」
「ナジュくぅぅぅぅぅん!」
ナジュにも慈悲はなかった。
まぁ、あいつは昔からそういう奴だ。
で、取り残されたのは俺とシルナ。
「…羽久」
「…何だよ」
「羽久だけは、私を見捨てないよね…?」
「…」
学院長、涙目。
…はぁ。
俺にも慈悲はないと言ってやりたいところだが、色々ゴタゴタして、まだ傷心中だろうし。
ちょっとは甘やかしてやるか。
「仕事は手伝えないけど」
「酷い!」
「話を最後まで聞け」
大体学院長の判が要る仕事を、一教師である俺が手伝える訳ないだろ。
そんな仕事なら、イレースがとっくにやってる。
そうじゃなくて。
「シルナの、お気に入りのケーキ屋のマカロン」
「!」
「と、チョコレートだっけ?」
「!!」
「買ってきてやるから、仕事頑張れ」
「…羽久ぇ…」
シルナ、感激の涙。
はいはい、良かったね。
その仕事の山が終わったら、ちゃんと糖分摂取させてやるよ。


