神殺しのクロノスタシス2


時が流れる。

歩けるようになって、もっと視野が広がった。

声もよく聞こえる。

目も見える。

でも、私の世界は狭いまま。

屋根と壁に覆われた囲いの外は、何も知らないまま。

寂しくはない。

だって井の中の蛙は、井の中以外の世界を、初めから知らないのだから。

知らない世界を、羨んだりはしない。

だけど愛されたかった。

本能的に、誰かの温もりを求めていた。

だから母親のもとに歩く。抱き締めて欲しい。

でも母親は、私の顔を見るなり、顔をしかめて追い払った。

父親もそう。

近寄るなと、細長い棒みたいなもので突かれる。

自分の兄姉らしき人物も、私には触らない。

触らない代わりに、石や、その辺に散らばっているガラクタを投げつけてくる。

痛い。

何でこんなことをされるんだろう。

私はただ、愛されたい。

私は誰かを愛したい。

そして同じように、誰かに私を愛されたい。

それだけなのに。

どうして皆、私を避けるんだろう?

まるで、気味の悪い化け物を見るような目で…。





次のページへ