「…」
私は、ゆらりと立ち上がった。
最早私は、イーニシュフェルトの聖賢者ではなかった。
「シルナさん?大丈夫ですか?」
「…」
私は、不安そうな顔をする母子を、冷たい目で見下ろした。
そして。
「…消えろ」
「え?」
杖を振ると同時に、母子は真っ黒に焼け焦げた。
ただの一瞬でも、こんな男の子を「あの子」と重ねてしまった自分が情けない。
私は歩き出した。
生まれ故郷。懐かしいふるさとに。
そこには、私の知る人々がいた。
家族達が、仲間達がいた。
「あぁ、シルナさん。丁度良かった、うちで…」
「消えろ」
通りで擦れ違った女性を、私は殺した。
それを見ていた里の仲間達が、悲鳴をあげた。
その悲鳴が、酷く不快だった。
「消えろ」
だから、消した。
家も人ももろとも、全て消し飛ばした。
あっという間に、里は阿鼻叫喚に様相を呈した。
「誰か!誰か助け…」
「痛い!痛いよう!」
「シルナさん!何でこんなことを、」
何で?
何でだって?
分かりきったことを、いちいち言わせないでくれ。
すると。
「シルナ!何をやってるんだ!」
私の幼馴染み…だったモノが、私の前に立ち塞がった。
私は、ゆらりと立ち上がった。
最早私は、イーニシュフェルトの聖賢者ではなかった。
「シルナさん?大丈夫ですか?」
「…」
私は、不安そうな顔をする母子を、冷たい目で見下ろした。
そして。
「…消えろ」
「え?」
杖を振ると同時に、母子は真っ黒に焼け焦げた。
ただの一瞬でも、こんな男の子を「あの子」と重ねてしまった自分が情けない。
私は歩き出した。
生まれ故郷。懐かしいふるさとに。
そこには、私の知る人々がいた。
家族達が、仲間達がいた。
「あぁ、シルナさん。丁度良かった、うちで…」
「消えろ」
通りで擦れ違った女性を、私は殺した。
それを見ていた里の仲間達が、悲鳴をあげた。
その悲鳴が、酷く不快だった。
「消えろ」
だから、消した。
家も人ももろとも、全て消し飛ばした。
あっという間に、里は阿鼻叫喚に様相を呈した。
「誰か!誰か助け…」
「痛い!痛いよう!」
「シルナさん!何でこんなことを、」
何で?
何でだって?
分かりきったことを、いちいち言わせないでくれ。
すると。
「シルナ!何をやってるんだ!」
私の幼馴染み…だったモノが、私の前に立ち塞がった。


