神殺しのクロノスタシス2

そして、いよいよ。

ナジュの、初授業の時がやって来た。

科目は、『風魔法基礎Ⅰ』。

そして受け持つクラスは、件の一年Aクラス。

生徒にとっても、ナジュにとっても、思うところはたくさんあるだろう。

心配なのは分かる。

しかし。

「…廊下に貼り付いて、何をやってるんだお前は」

「え?だって…」

教室のドアの影に隠れて、身を潜める学院長。

完全に不審者じゃないか。

「もし何かあったら、すぐ駆けつけようと思って…」

「…」

もし何かあったとしても、一瞬でガラッと扉開けて学院長が出てきたら、それはそれでパニックだろうな。

まぁ、心配になる気持ちは分かる。

彼らのわだかまりは、小さなものではないだろうから。

ナジュは、何かを言うだろうか。

それとも、何事もなかったかのように、淡々と授業を行うのだろうか。

どちらにしても…。

「えー、皆さんおはようございます」

ナジュは、教卓に手をついて、クラスメイトに挨拶した。