だって、ほら。
「僕、あなたを置いていかなかった。あなたの望みを叶えてあげたってことですよね」
「え?いや、それはそうだけど」
あのまま死んでたら、僕はリリスをこの世に一人残して、自分だけあの世に行って、のほほんとしてたんだ。
そしてリリスは、僕を失った悲しみと、不死の身を呪いながら、辛い日々を過ごさなければならなかった。
僕は、それを阻止したのだ。
「あなたが背負うはずの苦しみを…僕が肩代わりしてたんですね」
「…そうだよ。だから、私が悪かっ…」
「あぁ、良かった」
「…何が良いの?」
何がって、そんなの決まってるじゃないか。
「好きな女の子の前では…格好つけたい生き物なんですよ、男っていうのは…」
「…ついさっきまで、寂しかったよーってぴーぴー泣いてた子が、何か言ってる」
あれは…まぁ、うん。
ノーカンってことで。
とにかく。
「…ずっと一緒にいたんですね、僕達」
「うん。…ずっと一緒にいたよ」
でも、孤独だった。
誰よりも孤独だった。
その孤独が今、ようやく満たされた。
これ以上の喜びが、他にあるだろうか。
このまま溶けてなくなれたら、どれほど幸せだろうか。
「…お願いがあるんだ、ナジュ君」
「何ですか?」
好きな人の願いなら、何でも叶え、
「生きて」
「嫌です」
「酷い!」
数ある選択肢の中で、一番嫌なのを選ばれたものだから、つい。「そこは頷くところでしょ?好きな女の子が頼んでるのに」
「女の子って…。あなた、僕とどれだけ歳が離れてると思って、いたたたた。何で精神世界で痛覚があるんですか」
思いっきり耳たぶ捻られた。
「あら~?ナジュ君ったら、今何か言ったかな~?」
こういうやり取りも、あまりに懐かしくて、泣きそうになるけれど。
でも、泣いてる場合じゃないんだよな。今は。
「…僕とあなたが今会えてるのは、シルナ学院長の魔法のお陰なんですよね」
「そうだよ」
それじゃ、つまり。
「魔法が解けたら、また僕達は離れ離れになるんですね」
「そうだね。また学院長が精神世界の入り口を開いてくれなければ…。また、会えなくなるね」
成程。
つまり僕は、一生あのシルナ・エインリーに、足向けて眠れないってことなんだな。
でも、方法がもう一つある。
「現実世界で僕が死ねば、ずっと一緒にいられる」
「…うん」
最初は、そうするつもりだった。
そうするしか、方法がないと思っていたから。
「僕は死にたい。死んで、ずっとあなたと一緒にいたい」
「分かってる。でも私は、君に生きて欲しい」
「…」
…どうして。
こう、僕を困らせることを言うかな。
女の子っていうのは、本当に。全く。あれだよ。
我が儘だよ。
僕が言えた義理じゃないか。
「どの面さげて生きていけば良いんですか?」
僕が生きてて、それで何か良いことがあるか?
僕の犯した罪のせいで、どれほどの人が傷ついたと思う?
そんな僕に、どうして生きる権利なんて与えられようか。
「その面さげて、生きていけば良いよ」
「誰も許してくれませんよ。僕のことを」
「だからだよ。私達にとって、死ぬことは贖罪じゃない」
…何?
「僕、あなたを置いていかなかった。あなたの望みを叶えてあげたってことですよね」
「え?いや、それはそうだけど」
あのまま死んでたら、僕はリリスをこの世に一人残して、自分だけあの世に行って、のほほんとしてたんだ。
そしてリリスは、僕を失った悲しみと、不死の身を呪いながら、辛い日々を過ごさなければならなかった。
僕は、それを阻止したのだ。
「あなたが背負うはずの苦しみを…僕が肩代わりしてたんですね」
「…そうだよ。だから、私が悪かっ…」
「あぁ、良かった」
「…何が良いの?」
何がって、そんなの決まってるじゃないか。
「好きな女の子の前では…格好つけたい生き物なんですよ、男っていうのは…」
「…ついさっきまで、寂しかったよーってぴーぴー泣いてた子が、何か言ってる」
あれは…まぁ、うん。
ノーカンってことで。
とにかく。
「…ずっと一緒にいたんですね、僕達」
「うん。…ずっと一緒にいたよ」
でも、孤独だった。
誰よりも孤独だった。
その孤独が今、ようやく満たされた。
これ以上の喜びが、他にあるだろうか。
このまま溶けてなくなれたら、どれほど幸せだろうか。
「…お願いがあるんだ、ナジュ君」
「何ですか?」
好きな人の願いなら、何でも叶え、
「生きて」
「嫌です」
「酷い!」
数ある選択肢の中で、一番嫌なのを選ばれたものだから、つい。「そこは頷くところでしょ?好きな女の子が頼んでるのに」
「女の子って…。あなた、僕とどれだけ歳が離れてると思って、いたたたた。何で精神世界で痛覚があるんですか」
思いっきり耳たぶ捻られた。
「あら~?ナジュ君ったら、今何か言ったかな~?」
こういうやり取りも、あまりに懐かしくて、泣きそうになるけれど。
でも、泣いてる場合じゃないんだよな。今は。
「…僕とあなたが今会えてるのは、シルナ学院長の魔法のお陰なんですよね」
「そうだよ」
それじゃ、つまり。
「魔法が解けたら、また僕達は離れ離れになるんですね」
「そうだね。また学院長が精神世界の入り口を開いてくれなければ…。また、会えなくなるね」
成程。
つまり僕は、一生あのシルナ・エインリーに、足向けて眠れないってことなんだな。
でも、方法がもう一つある。
「現実世界で僕が死ねば、ずっと一緒にいられる」
「…うん」
最初は、そうするつもりだった。
そうするしか、方法がないと思っていたから。
「僕は死にたい。死んで、ずっとあなたと一緒にいたい」
「分かってる。でも私は、君に生きて欲しい」
「…」
…どうして。
こう、僕を困らせることを言うかな。
女の子っていうのは、本当に。全く。あれだよ。
我が儘だよ。
僕が言えた義理じゃないか。
「どの面さげて生きていけば良いんですか?」
僕が生きてて、それで何か良いことがあるか?
僕の犯した罪のせいで、どれほどの人が傷ついたと思う?
そんな僕に、どうして生きる権利なんて与えられようか。
「その面さげて、生きていけば良いよ」
「誰も許してくれませんよ。僕のことを」
「だからだよ。私達にとって、死ぬことは贖罪じゃない」
…何?


