昔、ある一年生の女子生徒が、いきなり授業を休みがちになって。
今回みたいに、詳しく話を聞いてみたところ。
なかなか打ち明けてくれなくて、時間をかけながら説得し。
顔を真っ赤にした女子生徒は、涙目で打ち明けてくれた。
実は、女性の月のもの…要するに初潮…が、まだ来ないのだ、と。
同級生は皆もう来てるのに、私だけまだで…と。
それを聞いて、シルナは土下座で謝ってた。
いたいけな女子生徒に、何を言わせてんだお前は。
デリケートな話だけに、女友達に相談するのも恥ずかしいだろうに。
ましてや男教師になんて、絶対相談出来ない。
あのときはまだイレースがいなかったので、シルナは聖魔騎士団に…シュニィに助力を求めた。
どうかしたんですか、と首を傾げるシュニィに、シルナはこれこれこういう事情で、と説明した。
女性の身体の、デリケートな話だから、相談に乗ってあげてくれないか、と。
シュニィは、そういうことなら、と快く引き受けてくれた。
後で聞くところによると。
「大丈夫、発育には個人差があるから、早い人もいれば、遅い人もいる。気長に待てば良いんですよ」と慰めたらしい。
更に、「もう少し待ってみましょう。それでもまだ心配なようなら、一緒に専門機関に相談しに行きましょう」と言って、自分の連絡先を渡したとか。
自分より大人の、それも女性であるシュニィに慰められたことで、その女子生徒は元気を取り戻し。
それ以降は、授業にも出席するようになった。
そして数ヶ月後、シュニィがこっそりと教えてくれた。
「先日お手紙届いたんです。彼女、もう大丈夫ですって」と。
あぁそうか、良かった。
やっぱり、個人差の範疇だったらしい。
…長くなったが、そんなケースもあるので。
もし同性相手ではないと話せないことなら、イレースに頼るべきだ。
すると。
「うん。イレースちゃんの方が良いようなら、そのときは彼女にお願いするよ」
と、シルナ。
やっぱり、まずは自分で行くらしい。
まぁ、シルナだから。
自分の生徒のこととなると、まずは自分が動かずにはいられないのだろう。
「でも…会ってくれるのか?」
「大丈夫。私、秘策を思い付いたから」
…秘策?
やけに自信満々なのは、その秘策とやらのせいか?
どんな秘策でも結構だけど…。
「…とりあえず、お前は口の周りを拭け」
「え?何かついてる?」
頼り甲斐があるのかないのか、いまいち分からない学院長である。
今回みたいに、詳しく話を聞いてみたところ。
なかなか打ち明けてくれなくて、時間をかけながら説得し。
顔を真っ赤にした女子生徒は、涙目で打ち明けてくれた。
実は、女性の月のもの…要するに初潮…が、まだ来ないのだ、と。
同級生は皆もう来てるのに、私だけまだで…と。
それを聞いて、シルナは土下座で謝ってた。
いたいけな女子生徒に、何を言わせてんだお前は。
デリケートな話だけに、女友達に相談するのも恥ずかしいだろうに。
ましてや男教師になんて、絶対相談出来ない。
あのときはまだイレースがいなかったので、シルナは聖魔騎士団に…シュニィに助力を求めた。
どうかしたんですか、と首を傾げるシュニィに、シルナはこれこれこういう事情で、と説明した。
女性の身体の、デリケートな話だから、相談に乗ってあげてくれないか、と。
シュニィは、そういうことなら、と快く引き受けてくれた。
後で聞くところによると。
「大丈夫、発育には個人差があるから、早い人もいれば、遅い人もいる。気長に待てば良いんですよ」と慰めたらしい。
更に、「もう少し待ってみましょう。それでもまだ心配なようなら、一緒に専門機関に相談しに行きましょう」と言って、自分の連絡先を渡したとか。
自分より大人の、それも女性であるシュニィに慰められたことで、その女子生徒は元気を取り戻し。
それ以降は、授業にも出席するようになった。
そして数ヶ月後、シュニィがこっそりと教えてくれた。
「先日お手紙届いたんです。彼女、もう大丈夫ですって」と。
あぁそうか、良かった。
やっぱり、個人差の範疇だったらしい。
…長くなったが、そんなケースもあるので。
もし同性相手ではないと話せないことなら、イレースに頼るべきだ。
すると。
「うん。イレースちゃんの方が良いようなら、そのときは彼女にお願いするよ」
と、シルナ。
やっぱり、まずは自分で行くらしい。
まぁ、シルナだから。
自分の生徒のこととなると、まずは自分が動かずにはいられないのだろう。
「でも…会ってくれるのか?」
「大丈夫。私、秘策を思い付いたから」
…秘策?
やけに自信満々なのは、その秘策とやらのせいか?
どんな秘策でも結構だけど…。
「…とりあえず、お前は口の周りを拭け」
「え?何かついてる?」
頼り甲斐があるのかないのか、いまいち分からない学院長である。


