そうそうたる顔触れである。
聖魔騎士団長であるアトラス以下。
聖魔騎士団副団長であるシュニィ。
そして、聖魔騎士団魔導部隊大隊長。
吐月。
クュルナ。
キュレム。
ルイーシュ。
ジュリス。
無闇。
ベリクリーデ。
エリュティア。
そして、イーニシュフェルト魔導学院から、羽久・グラスフィア。つまりは俺なのだが。
学院長であるシルナ。
それから、イレース。
学院で匿っていた食客、天音。
以上が、ここに集まっている人間の名前だ。
全員が、緊張の面持ちだった。
まぁ、ルイーシュとベリクリーデ辺りは、相変わらず呑気な顔をしていたけど。
ルイーシュはともかく、ベリクリーデは一応当事者なので、真面目に聞いて欲しいのだが。
「…ごめんね、皆集まってもらって」
まず、シルナが皆に向かって言った。
「シュニィちゃんも。身体、大丈夫?辛かったら言ってね」
「はい、大丈夫です」
忘れてはいけない。シュニィは、現在妊婦なのである。
シュニィのお腹は、妊婦のそれと分かるほどに膨らんでいた。
安定期に入って、悪阻もほとんど収まったということで、無理を言って今回は出てきてもらった。
とはいえ、彼女に何かしらの役目を押し付けるつもりではない。
ただ、立場上顔を出してもらっただけだ。
「…今日集まってもらった理由は…昨日、既に連絡した通りなんだけど…」
シルナは、陰鬱な顔で切り出した。
楽しい話じゃないからな。
シルナにとっては、特に。
「私のイーニシュフェルト魔導学院に、『殺戮の堕天使』というスパイが潜入していた。彼は自分が、『禁忌の黒魔導書』の封印を解いたと自供した」
「…」
「彼は生徒を人質に取って、ベリクリーデちゃんを差し出すように要求した」
自分の名前が出たというのに、ベリクリーデは表情一つ変えず。
相変わらず、ぽやんとしていた。
おい、危機感。危機感。
「結果として、彼は人質の命を奪うこともなく、逃げていったけれど…。その行方は、まだ分かっていない」
多分、自分の本当のねぐらに戻ったのだろう。
それが何処なのかは分からないけど。
とにかく、シルナのこのざっくりした説明が、昨日起きた出来事だ。
聖魔騎士団長であるアトラス以下。
聖魔騎士団副団長であるシュニィ。
そして、聖魔騎士団魔導部隊大隊長。
吐月。
クュルナ。
キュレム。
ルイーシュ。
ジュリス。
無闇。
ベリクリーデ。
エリュティア。
そして、イーニシュフェルト魔導学院から、羽久・グラスフィア。つまりは俺なのだが。
学院長であるシルナ。
それから、イレース。
学院で匿っていた食客、天音。
以上が、ここに集まっている人間の名前だ。
全員が、緊張の面持ちだった。
まぁ、ルイーシュとベリクリーデ辺りは、相変わらず呑気な顔をしていたけど。
ルイーシュはともかく、ベリクリーデは一応当事者なので、真面目に聞いて欲しいのだが。
「…ごめんね、皆集まってもらって」
まず、シルナが皆に向かって言った。
「シュニィちゃんも。身体、大丈夫?辛かったら言ってね」
「はい、大丈夫です」
忘れてはいけない。シュニィは、現在妊婦なのである。
シュニィのお腹は、妊婦のそれと分かるほどに膨らんでいた。
安定期に入って、悪阻もほとんど収まったということで、無理を言って今回は出てきてもらった。
とはいえ、彼女に何かしらの役目を押し付けるつもりではない。
ただ、立場上顔を出してもらっただけだ。
「…今日集まってもらった理由は…昨日、既に連絡した通りなんだけど…」
シルナは、陰鬱な顔で切り出した。
楽しい話じゃないからな。
シルナにとっては、特に。
「私のイーニシュフェルト魔導学院に、『殺戮の堕天使』というスパイが潜入していた。彼は自分が、『禁忌の黒魔導書』の封印を解いたと自供した」
「…」
「彼は生徒を人質に取って、ベリクリーデちゃんを差し出すように要求した」
自分の名前が出たというのに、ベリクリーデは表情一つ変えず。
相変わらず、ぽやんとしていた。
おい、危機感。危機感。
「結果として、彼は人質の命を奪うこともなく、逃げていったけれど…。その行方は、まだ分かっていない」
多分、自分の本当のねぐらに戻ったのだろう。
それが何処なのかは分からないけど。
とにかく、シルナのこのざっくりした説明が、昨日起きた出来事だ。


