…結果を言うと、僕は負けました。
勝てるはずがなかったのです。
『殺戮の堕天使』は、わざと僕ではなく、逃げ惑う村人を襲いました。
僕は、そんな村人を守るだけで必死だったのです。
ただでさえ、少年の治療の為に、疲労を抱えながら。
おまけに、僕は回復魔法は…人の命を救う魔法は得意でも、人を殺す魔法は得意ではありませんでした。
だから、彼を攻撃する暇などなく、ただ逃げ惑う村人を一人でも守るのに精一杯で。
しかし、それも上手くは行きませんでした。
彼の風魔法は射程が長く、僕の防御結界の範囲を難なく越えて、村人の首をはね飛ばしていくのです。
まるで家畜を捌くように、何の躊躇いもなく。
何故こんなことをするのか、頼むからやめて欲しい。
僕は何度もそう言いました。そう叫んだのです。
しかし、あの悪魔には耳がついていませんでした。
ただ淡々と、村人をザクザクと、一人残らず殺していきました。
何であんな、残酷なことが出来るのか。
あの悪魔は、村人を殺し尽くしました。
辺り一帯の村々を、全て破壊し尽くしたのです。
僕を気に入り、可愛がってくれた村長さん達も。
その娘さん達も。
優しい村人達も。
僕は必死に、誰か一人でも助かるよう手を尽くしましたが、無駄でした。
全員を殺し尽くし、誰一人守るべき者がいなくなったとき。
『殺戮の堕天使』は、冷たい目でこちらを見下ろしました。
その顔は、微笑みをたたえていました。
信じられますか?
あれだけ殺しておいて、罪のない人の命を奪っておいて。
自分が殺した人間の、返り血にまみれながら。
あの悪魔は、笑っていたのです。
「…さぁ」
優雅に、両手を広げました。
「これでやる気が出ました?全員殺しましたけど」
「…お前…!」
「あぁ、怒ってる怒ってる。良いですよ、もっと怒って…。僕に怒りをぶつけてください」
最早、守るべきものは何もない。
僕は杖を握り締め、渾身の光魔法を、『殺戮の堕天使』に叩きつけました。
…しかし。
「…この程度ですか?」
勝てるはずがなかったのです。
『殺戮の堕天使』は、わざと僕ではなく、逃げ惑う村人を襲いました。
僕は、そんな村人を守るだけで必死だったのです。
ただでさえ、少年の治療の為に、疲労を抱えながら。
おまけに、僕は回復魔法は…人の命を救う魔法は得意でも、人を殺す魔法は得意ではありませんでした。
だから、彼を攻撃する暇などなく、ただ逃げ惑う村人を一人でも守るのに精一杯で。
しかし、それも上手くは行きませんでした。
彼の風魔法は射程が長く、僕の防御結界の範囲を難なく越えて、村人の首をはね飛ばしていくのです。
まるで家畜を捌くように、何の躊躇いもなく。
何故こんなことをするのか、頼むからやめて欲しい。
僕は何度もそう言いました。そう叫んだのです。
しかし、あの悪魔には耳がついていませんでした。
ただ淡々と、村人をザクザクと、一人残らず殺していきました。
何であんな、残酷なことが出来るのか。
あの悪魔は、村人を殺し尽くしました。
辺り一帯の村々を、全て破壊し尽くしたのです。
僕を気に入り、可愛がってくれた村長さん達も。
その娘さん達も。
優しい村人達も。
僕は必死に、誰か一人でも助かるよう手を尽くしましたが、無駄でした。
全員を殺し尽くし、誰一人守るべき者がいなくなったとき。
『殺戮の堕天使』は、冷たい目でこちらを見下ろしました。
その顔は、微笑みをたたえていました。
信じられますか?
あれだけ殺しておいて、罪のない人の命を奪っておいて。
自分が殺した人間の、返り血にまみれながら。
あの悪魔は、笑っていたのです。
「…さぁ」
優雅に、両手を広げました。
「これでやる気が出ました?全員殺しましたけど」
「…お前…!」
「あぁ、怒ってる怒ってる。良いですよ、もっと怒って…。僕に怒りをぶつけてください」
最早、守るべきものは何もない。
僕は杖を握り締め、渾身の光魔法を、『殺戮の堕天使』に叩きつけました。
…しかし。
「…この程度ですか?」


