神殺しのクロノスタシス2

少年の身体から毒が抜け、彼は命を取り留めました。

目を覚まし、お母さん、と呼び掛ける息子の姿に、母親は泣きじゃくって息子を抱き締め。

そして、何度も何度も、僕に感謝の言葉を並べました。

僕はさすがに疲労困憊で、大丈夫ですよ、命が助かって良かったです、としか返せなかった。

死の蛇に噛まれた患者を、見事救ってみせた様に、村人も感動の涙を流しました。

是非お礼をさせてくれと懇願する母親に、僕は、早く家に帰って、少年を休ませるようにと言いました。

毒は抜けたとはいえ、まだ体力の消耗は回復していない。

数日間はくれぐれも安静に、もし体調に異変が見られたら、些細なことでもすぐ僕に見せに来るようにと。

母親は頷くと、少年を抱き上げ、何度も頭を下げながら、自分の村に帰っていきました。

隣村とはいえ、母子だけの旅は危険です。

村人のうち何人かの若者が付き添って、母子を村まで送り届けると言いました。

それなら、安心して任せられます。

僕は母子を彼らに託し、自分は村長の家にお邪魔になり、少し休ませてもらおうと思いました。

さすがの僕も、かなり疲れてしまったのです。

魔力は大して使っていませんが、三日間にも及ぶ緊迫した状況のせいで、精神的にキツかったから。

村長は、そんな僕の為に、熱いお茶と寝床を用意してくれました。

有り難くご厚意に甘え、僕はしばし休むことにしました。

しかし。

僕が寝床に入って、目を閉じ。

恐らく、30分もたっていなかったでしょう。

村人の甲高い悲鳴で、僕は目を覚ましました。