*** 何回かデートを重ねてから、私たちは恋人になった。彼は私と手を繋ぐ時、指をしっかり絡めてくる。何かに夢中になっていても、あまり手を離すことはしなかった。私より3つ年上なのに、たまに甘えてくる姿は愛らしかった。後ろから抱き抱えられると、とても居心地がよかった。 順調に交際を続けたある日、私は海堂社長に、プロポーズされた。 「俺とずっと一緒にいてくれないと、困る」 そう言って、指輪を渡そうとしたのだ。 だけど、私は……それを受け取ることが出来なかった。