恋愛なんてしない


私のグラスを制御した人を見ると

「先輩?」

相馬先輩がいた。


「もうその辺にしておいたら?」

私の手からそっとグラスを取る先輩。


「いいんです、飲まないとやってられないです。」

先輩からグラスを取って残りのお酒を飲み干す。


そこから数時間。

「先輩、飲んでないじゃないですか。ほらどうぞ」


私は先輩のグラスにお酒を注ぐ。

「いやもうこれ新手のアルハラだろ。」

「私を密告してクビにでもします?」

「いやいや密告って。誰がチクったかすぐバレるし。そもそもクビとかそんな権限ねーよ。」


お酒が入ってめんどくさくなった私の相手をしてくれている先輩。