血塗られた悪魔に愛を・・・・・

綾人との話を終え、昼食を作り、女の部屋に入る

女はベットの上でこの前みたいに体を丸めて座っていた

「寝とけっつっただろーが。」

というと、女は顔を上げ不思議そうに見つめてくる

俺が女に顔に出てるというと少し動揺を見せたがすぐにいつもの顔に戻り、仕事に行かないのかと聞いてきた

仕事に行けない理由を話すも、女の顔はありえないって表情をして何かを考えている様子

「とりあえず、飯を作ってきたから食え。」

女の前に作ってきた雑炊をだす

「私に作ってくれたんですか?」

「食わなきゃ、治るもんも治らねーだろ。」

「ありがとうございます。」

女は1口食べると美味しいと呟いた

ただ、まだ体調が悪いのか2、3口食べたところで手に持っていたスプーンを置いた

俺は、女に寝とくように言い、部屋から出てリビングに戻って少しすると、女がふらつきながらリビングに入ってくる俺はそれに気づかないふりをして書類に目を通す

熱が上がっているのか顔がさっきよりも赤くなっている

立っているのも辛いはずなのにこの女は一体何をしたいんだ?そんなことを思っていると女は何も言わずにこの場を去ろうとしたのでどうしたのかと聞くが黙っている女に近づき女の額に手を当てる

やっぱり、熱が上がっている

医者を呼ぶかと聞いても女は首を横に振りどうしたもんかと思っていると目に涙を浮かべながら、小さな声で抱きしめてほしいと呟いた

その言葉を聞いた俺は気づいたら彼女を抱きしめていた

彼女は一瞬だけ驚くと聞こえるかもわからないくらいの声で寂しかったと言い俺の背中に腕を回してきた

落ち着いたかと聞くと彼女はハイと答えたので、部屋に戻そうとしたが、彼女は俺の服の端を掴む

「少しだけ、そばにいてもいいですか?」

このとき、俺の中で彼女に対する何かが変わった