血塗られた悪魔に愛を・・・・・


寝とけと言われても、眠れない場合はどうしたらいいのか?

「碧衣ちゃん、眠れないなら薬飲むかい?」

薬・・・・・

薬は嫌いだ

5年前、ご主人様は新しいドラッグを開発していた

その名もクラッシュ

覚醒剤よりも安価だが、依存性が高く今では若者を中心に広まっている

私はZeusを生かしておいたことがご主人さまにばれてしまい、その罰として新しいドラッグの実験体にされた

約1か月間当時まだ未完成のクラッシュを何度も飲まされ、薬漬けにされた

あの1か月間は、薬の影響もあって今までにないくらい地獄の日々

もう2度とあんな目にはあいたくない

その結果、私の体と精神も壊れていった

薬の影響で眠れなくなり、空腹も感じなくなった

今でも、ときどき幻覚や幻聴が現れパニックになるし感情が欠如している

「碧衣ちゃん・・・碧衣ちゃんっっ!」

「あっ・・・はい」

昔のことを思い出していたせいか、先生への反応が遅くなった

「睡眠薬飲めるかい?」

「・・・・いらないです。」

「わかった。眠れなくてもいいから体は横にして、安静にしといてね。夜に診に来るから。」