SIDE:翔貴

あのやぶ医者が余計なことをしてくれたおかげで、あの女を俺が看病することになってしまった

俺の部屋のベットで眠っている女を眺める

よく見ると、整った顔立ちをしている

透き通るような白い肌は熱のせいかほんのり赤く染まっっている

女を寝室に運ぶときに感じた違和感が消えない

冷静に考えてみると、女の体重は軽すぎる

そんなことを考えていると綾人が部屋に入ってきた

「銀次が来たぞ。とりあえず、1週間分の仕事はどうにかなったし、夜の巡回は俺と金次が行くってことでいいか?」

「あぁ」

寝室からでて銀次から話を聞く

「お疲れ様です。」

「女の部屋に家具がないのはなんでだ?」

「そ・・それは・・・あの日、綾人さんと別れたあと、家具屋に向かおうとしたんですが、お嬢さんが家具類はネットで頼むから、スーパーとドラッグストアに行ってほしいとお願いされました。」

「何を買っていた?」

「確か・・・スーパーでは食料品などです。ドラッグストアでは生活用品と薬でした。」

「なんの薬だ?」

「鎮痛剤を2箱しかも毎週買っています。それと、消毒と包帯もよく買っています。」