「何時だろ・・・」

力也が出ていったあとの私は、意識を失っていた

この部屋には窓もなければ時計もない

あれからどのくらい経ったのかもわからないまま

階段を上り、ドアの前にたちノックをする

そうすると、ドアの前で待っていた小鳥遊がドアを開ける

これが、1ヶ月前までの日常だった

この家に来たときからこの部屋で躾という名の拷問を受けてきたわたし

1ヶ月ぶりの躾はさすがに辛かったようで歩くのがやっとの状態

「2時間後、裏に車を回しますのでそれまでお休みください。」

小鳥遊の言葉に頷いた私は自室に向かった

自室といっても、そこは物置部屋

部屋の一番奥のごく僅かなスペースに膝を抱えて座る

殴られたところと火傷のところがジンジンしているが目を瞑る








「ままっーーー」

「・・はママの宝物よっ・・・」

小さな女の子を抱きしめる母親

それは、遠い日の記憶