Zeusに言われた部屋に行くと、昔私が使っていたパソコンがあった

パソコンと他のモニターも起動させる

私もZeusと同じ情報屋としても活動しているが私は相手のパソコンをハッキングして情報を得て、依頼主に提供する

私と依頼主のやり取りはすべてネット

一方、Zeusはネットでもやり取りはしているがこのBARで依頼人と直接会ってやり取りもする

Zeusとは私が13歳のときに出会い、そこから時間があるときにハッキングやこの世界での生き方を教えてくれた

あの頃が懐かしいなと思いつつパソコンに向かう

いくつかの依頼を受けメールの返信をしていると作業をしていたZeusがこちらにやってきた

「パソコンは使えたか?」

「うん。ありがとう。バージョンアップもしてくれてたから、作業が進んだわ。」

「よかった。なぁ・・・」

「なに?」

「本当に動くのか?」

「動くわよ。大丈夫、Zeusに迷惑はかけないから・・・」

「そうか・・・」

ごめんねZeus

でもあなたを巻き込むわけにはいかないの

私の後ろでZeusが寂しそうにこちらを見ていること私は気づいていなかった

「私、そろそろ帰らないと。」

「気をつけて帰れよ。」

「うん。Zeusの方こそ体壊さないようにね。」

「あぁ・・・・レイ・・・・」

私が部屋から出る直前Zeusは何かを呟いたけど私には聞こえなかった

BARを出てタクシーを拾いスーパーに戻る

迎えの車を呼び自宅へと帰った私は自室のクローゼットを開ける

クローゼットの中はワンピースが1着と段ボールが3個

段ボールの1つを開けてノートパソコンを取り出す

家を出る前、GPSにフェイクの位置情報が共有されるよう仕掛けておいたのでその仕掛けを元に戻し、そのまま情報を収集を続ける

私の目的を達成するために・・・・