愛しい君へ


そして、わたしと赤ちゃんは何の問題もなく5日後に退院した。

匡はちゃんと車にチャイルドシートを付けてくれていて、家に帰ればベビーベッドが組み立ててあった。

切迫早産で急な入院だった為、買い揃えられていなかった物も匡が用意しておいてくれていた。

その事に感動したわたしは、「さすが、匡!」と褒めた。
匡は得意気に笑うと、「だって、俺、パパだもん!」と言って、わたしを笑わせた。

そして匡は、2週間も有給休暇を取ってくれた。

匡は「2週間しか休み取れなくてごめんな。」と言ったが、わたしには充分過ぎるくらいだった。

わたしが入院中に、匡はわたしと一緒に沐浴の仕方を勉強してくれ、夜中も授乳の時間には一緒に起きてくれた。

「落ち着いたら、引っ越さないとな。この家じゃ狭すぎるな。」

匡はそう言いながら、赤ちゃんにミルクを飲ませていた。
飲ませ終わると、赤ちゃんを縦抱きにしてゲップを出させる。

ゲップを出させるの、わたしよりも匡の方が上手だった。

「そういえば、父さんと母さんには、俺たちのこと話しておいたよ。2人共、孫が出来るって喜んでた。」
「今度、ちゃんとご挨拶に行かないとなぁ。」
「それは焦らなくて良いよ。ひよりちゃんの体調が整ってから遊びにおいで〜って言ってたから。」

本当に有り難い話だ。

わたしは、何て恵まれているんだろう。